国際リニアコライダー(ILC)建設計画

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国際リニアコライダー(ILC)は、電子と陽電子を超高エネルギーで正面衝突させ、ビッグバン直後の状態を再現し、素粒子の性質の実験を行うための国際プロジェクトです。

ILCは、日本への誘致が検討されていて、現在は建設候補地として岩手・宮城両県の北上山地が有力視されています。
岩手県南部から宮城県北部にかけて、50km以上にわたって安定した花崗岩が分布しているところで、活断層がなく、ILCの建設に適しているということで、世界で唯一の建設候補地とされています。

国際協力で設計開発が進められ、日本が主導的な役割を果たしていて、日本の素粒子物理学と加速器技術の地位向上、関連産業の集積や雇用創出など経済的波及効果、世界から優れた研究者が集まることで、アジア地域の国際研究拠点の形成などが日本誘致の意義とのことです。

進捗状況は、2004年に技術設計が開始され、2012年に技術設計報告書がまとめられましたが、正式な政府間合意には至っておらず、各国の研究機関による設計開発が個別に進められている段階にあるとのことです。

2023年5月、国際推進チームが2026年ごろまでに技術的課題の研究を終え、その後4年かけて建設準備を行い、2030年ごろの建設開始を目標とするそうです。

※ILCの建設に必要な総工費は7355億円~8033億円と試算されています。